沖永良部スポーツクラブ」設立

設立総会に集まったメンバーら=知名町=

理事長に前田氏 離島のスポーツ振興目指す

 【沖永良部】特定非営利活動法人「沖永良部スポーツクラブ・ELOVE(イーラブ)」の設立総会が29日、知名町上平川字消防車庫会議室であった。同クラブのメンバー17人が参加。来年1月の活動開始に向け、クラブ条項や活動内容を確認し、理事長として前田純也氏を選任した。

 人口減少や少子高齢化の影響により島内の各競技団体では、合同チームでの大会出場を強いられたり、好きなスポーツができないために転校を選んだりする児童生徒が増加。さらに、大人の都合・学校の事情等で実施者・選択者の意向に沿わない状況も起きている。

 同クラブでは、島内におけるスポーツの振興と環境改善を図ろうと、2年前から異種目の指導者を集めて研修会(合計17回)を開いてきた。

 この日は、法人設立に必要な書類や事業計画を確認。同クラブの上村修史副理事長が、島内のスポーツ環境の実態を説明し「合併チームや小規模校における極端な異年齢チームでの競技力の向上は難しい。両町の枠を超えた活動団体の設立が急務である」と訴えた。

 来年度は、会報発行(5月から隔月発行)、スポーツ実態調査、スポーツ塾・スポーツフェスティバルの開催、指導者研修会、地区公民館訪問事業などを計画している。

 理事長に就任した前田氏は「島の中には、スポーツをしたくても指導者や仲間がいなくてできない子ども達がいる。小さな島だからこそ出来ることを考え、離島のハンデの解消や故郷の活性化につなげたい」と話した。