「奄美群島5島nⅰght大飲み会」

左からザ・ワレンキャのタナカアツシさん、このイベントを企画した徳久泰充さん、加那子さん、小山田伸一さん、ザ・ワレンキャのケンタロウさん

②魂のライブ
魂のライブを展開する輪入道さん

③ノリノリで
ノリノリでシャウトするザ・ワレンキャのメンバーたち(奥)

ゆかりある若者たち大集結

 

エキサイティングな夜に酔う

 

 【東京】品川区大井町のミュージックバー・パタンガで2日、「奄美群島5島nⅰght大飲み会」が行われ、奄美大島、徳之島、喜界島、沖永良部島、与論島にゆかりのある若者たちが大集結。パワフルなライブを堪能、エキサイティングな夜に酔いしれていた。

 企画したのは徳之島(亀津)育ちの小山田伸一さん。「3、4年前に同じように5島の出身者たちに、声を掛けて70人ほど集まった」という第2弾。その時の人数を上回る人たちが続々と来店した。島を離れて改めて聞いたシマ唄だったが「ワイド節とか、本当の意味が分からなかった」(小山田さん)。そこで、今回は前回にはなかったシマ唄にちなんだアーティストらを呼ぶことに。同級生の徳久泰充さんと、その妻で奄美出身の加那子さんも手伝いに加わった。

 元気な声で、島口などが交わされる中で、まずは奄美2世の林法義さんが、先頃行われた「のど自慢」でグランプリに輝いた「大島エレジー」を披露。飲み会の口火を切った。続いて、ザ・ワレンキャの5人(ケンタロウさん、タナカアツシさん、タクさん、サブローさん、スーさん)が登場。「徳之島のくそがきによる戦いのエンカ」と定義する彼らは、ワイド節を「艶歌風」に、また、行きゅんな加那を「怨歌風」にアレンジして声を張り上げ、体を揺らしながら、一気に島風を吹かせていった。

 大飲み会とのタイトル通りに、黒糖焼酎などアルコールを求めたくさんの人が列を作る。たまたま通り掛かり「三線など島唄のライブをするのかと思った」と来店した若者の親世代、日本民謡協会の藤田英克さんと、民謡教室の後輩・熊倉利江さんは、「島の若者たちのパワーはすごい」と口をそろえた。迫力に圧倒されながらも、満足した様子だった。そんな若者たちがヒートアップする中、続いてマイクを握ったのは、ラッパーの輪入道(わにゅうどう)さんだ。その名も「徳之島」を圧倒的な声で叫ぶように熱唱。ほかに、即興で魂をぶつけるように参加者に言葉を投げた。

 離島をキーワードにしたライブイベントの最後は、ザ・ワレンキャ版の六調。その後アンコールが3曲も続き、輪入道さんも加わって一挙に炸裂、会場は興奮のるつぼに。地響きのようなサウンドに島の血も騒ぎ、総立ちに。若者らはハグやハイタッチを交わし、島の絆を交わす濃密な時間を過ごしていた。