県高校生ビブリオバトル大会で優勝 大島高校・積さん

県ビブリオバトル大会で優勝した積さん

全国大会出場権も獲得

 

 県立大島高校1年の積風我=ふうが=さんが、このほど鹿児島市の県民交流センターであった「第2回鹿児島県高校生ビブリオバトル大会」で優勝した。積さんは来年1月に東京の早稲田大学で行われる全国大会の出場権を獲得した。

 ビブリオバトルは、2007年に京都大学から始まった読書活動で「知的書評合戦」とも呼ばれて全国各地で展開。効果として、①ゲーム感覚で楽しみながら本に関心を持つことができる②自ら本を選ぶ力、語る力が育つ③読んでみたいと思える本に出合う機会が増える―が挙げられている。同校でも校内大会を開催して、これまで県の大会にプレ大会から3回連続で同校生徒が参加して次点獲得するなど活躍していた。

 積さんは7月13日にあった校内ビブリオバトルで、作家住野よるの人気作「君の膵臓=すいぞう=がたべたい」を取り上げ3分間で発表。同作品を紹介した積さんはクラス40人が参加した予選ブロックを突破し、予選通過者で行った決勝で優勝を勝ち取り、同書はクラスチャンプ本(もっとも読みたい本)に選ばれていた。

 8月19日の県大会(県教委主催)は35人の出場者が6ブロックに分かれて、約560人の観戦者の前で5分の持ち時間で、読んでもらいたい本を紹介。Cブロックで予選に参加した積さんは住野よるの4作目「か『』く『』し『』ご『』と『」を持参して、友達や教員と練習してきた成果を遺憾なく発揮して予選を通過した。

 「伝えたいことが伝えられた。観戦者の反応が良かった」と積さん。決勝では、作中の相手の感情や機嫌が頭の上に記号で見える能力を有する登場人物の一人京君に共感して読んでいたことなど交えてプレゼンして、観戦者の多数決により優勝を決めた。

 もともと読書が好きな積さんは、「ビブリオをやって、よりたくさん本を読むようになった」とその効果を実感。全国大会に向けて、「どの本を紹介するかまだ分からないが、その本の面白さを紹介して一人でも多くの人に手に取って読んでもらいたい」と語った。