焼酎用加工米を納入

奄美大島酒造㈱に加工米を納入した秋幾農業創成塾の龍宮塾長

20170912(焼酎用加工米を納入)②
渡酒造㈱には加工米700㌔が搬入された

製造会社にオール奄美産の黒糖焼酎構想

 

秋幾農業創成塾

 

 「秋幾農業創成塾」(龍宮省三塾長)は12日、奄美市名瀬の焼酎製造会社2社を訪れ焼酎加工用の米1650㌔を納入した。計画通り生産し納入された焼酎用加工米は、各社で奄美産の黒糖と米を用いたオール奄美産の焼酎として間もなく仕込み作業に着手されるという。

 同塾は、龍郷町の秋名・幾里集落の有志で組織。集落内の休耕田を活用して、地元の焼酎製造会社と委託契約で焼酎用加工米を生産して地域活性化に取り組んでいる。

 約85㌃の休耕田を昨年11月から確保し、伐採や耕うん作業を繰り返して4月に田植え。水まきや草取りなど行い、成長したコシヒカリを7月に稲刈りして天日干ししていた。

 脱穀や精米作業を経て、生産計画通り1650㌔を準備。この日、龍宮塾長と西田栄三郎事務局長が奄美市名瀬の奄美大島酒造㈱(有村成生社長)と渡酒造㈱(渡慶彦社長)を訪れ加工米を納入した。

 奄美大島酒造には、加工米900㌔を搬入。有村社長は奄美産の米を原料とすることを喜び、「奄美産にこだわり米を探していた。商品化については龍郷の物語をつくり銘柄名に反映させたい」と語った。

 900㌔の加工米を1回の仕込みで用いて40度の原酒3000㍑になるという。25度の焼酎にすると4800㍑で、減圧蒸留で2019年頃の販売を予定している。

 渡酒造には、750㌔の加工米を納入。渡社長は今までタイ産米や国産米を使用していたが、「地元の米を使うのは大事なことと思う」と話した。

 両社とも奄美の米と黒糖で、どういう銘柄にするかは構想中とした。龍宮塾長は「今年は台風の影響も少なく天候に恵まれた。ネズミ対策や水まきなどの苦労もあったが、活動を継続したい」と語った。