台風浸水で図書室閉鎖

台風5号による浸水被害が発生した喜界中図書室=提供写真=

水漏れ本廃棄 蔵書購入の寄付募る

 

喜界中

 

 喜界町の喜界中学校(長元武彦校長、全校生徒186人)では8月に接近した台風5号の影響で図書室が浸水する被害が発生した。蔵書などが水に濡れてしまい、2学期が始まってからも図書室の閉鎖を余儀なくされている。同校は蔵書購入費の寄付を呼び掛けている。

 台風5号接近による大雨で、同校3階ピロティー部分にたまった雨水が校内に流入。2階の天井から雨漏りし、図書室が床上約8㌢浸水した。蔵書の約半数が水に濡れ、ページが張り付くなどし、読むことのできない状態になったという。図書室の雨漏りについては8月下旬に同町による天井の張替え工事が行われ復旧した。しかし蔵書管理用のパソコンのデータが消失し、現在は蔵書リストの作成と水濡れした本の廃棄作業に追われており、閉鎖は10月ごろまで続くと見込まれている。

 同校は開校以来、静かで落ち着いて読書に集中することができる時間を生徒に与えることを目的に週4回15分間の「朝読書」や、教員も参加する「全体読書」などの活動を行っている。生徒たちが熱心に読書に取り組み、楽しみに本を借りるように変わりつつある中に発生した今回の被害に、同校関係者は困惑している。

 長元校長は「2学期に本を借りるのを楽しみにしていた生徒たちに申し訳ない気持ちでいっぱい。可能な範囲で支援をしていただければ」と話した。

 寄付についての問い合わせはTEL0997―65―0026(喜界町立喜界中学校)まで。