飼い猫の適正飼養を

動物愛護週間に合わせた飼い猫の適正飼養を呼び掛けるキャンペーンが奄美大島と徳之島の5カ所で実施された(タイヨー浦上店前で)

5カ所で動物愛護週間キャンペーン

 

 奄美大島および徳之島それぞれのノイヌ・ノネコ対策検討委員会は21日、世界自然遺産候補地である奄美大島と徳之島で動物愛護週間に合わせたペットの適正飼養を啓発するキャンペーンを行った。奄美大島や徳之島では飼い猫や野良猫が山中に入り、野生化しノネコとなってアマミノクロウサギなど希少種を捕食するなど問題化。キャンペーン参加者はチラシなどを配り、飼い猫の適正飼養を呼び掛けた。

 動物愛護週間(20~26日)は、「動物の愛護および管理に関する法律」で制定されている。同キャンペーンは、奄美猫部、奄美野鳥の会、奄美哺乳類研究会、徳之島虹の会、クロウサギの里など関係団体も協力。約30人が参加し、奄美市名瀬と瀬戸内町、徳之島町、天城町、伊仙町の計5カ所で同時開催した。

 このうち同市名瀬のタイヨー浦上店前では、参加者が買い物客らに対して、飼い猫の適正飼養をPRするパンフレットやチラシ、バッジ、うちわなど配布。猫を飼うときのルールとして▽室内飼い▽不妊手術▽所有者明示―など適正飼養を訴えた。奄美市の担当者からは、「奄美市飼い猫の適正な飼養および管理に関する条例」の改正内容(努力規定の義務化、義務規定の罰則化)を周知するビラも合わせて買い物客らに手渡された。

 参加した名瀬保健所の野田俊一衛生・環境室長は「国立公園に指定され世界自然遺産登録に向けて、ノネコ問題は避けて通れない。奄美の5市町村でも罰則規定を盛り込んだ条例改正がなされている。猫の適正飼養をお願いしたい」と話した。