再就航へトライアル運転

トライアル運転を実施している新船「フェリーかけろま」

新船「フェリーかけろま」

 

可動橋修復工事、来年2月終了予定

 

 瀬戸内町古仁屋と同町加計呂麻島を結ぶ「フェリーかけろま」は、このほど新船での再就航に向け、トライアル運転を始めた。現在申請中の岸壁使用の認可が下り次第、新船での運航再開を行うことを目指している。

 昨年12月に就航した新船「フェリーかけろま」は同月29日に同町古仁屋漁港内の岸壁に衝突。同港可動橋施設の故障により、現在は旧船を用いての運航。同港旧岸壁に発着している。9月7日から同旧岸壁の水深を新船に対応させる浚渫=しゅんせつ=工事を実施。同月9日に工事を終了し、26日からトライアル運転を実施している。

 トライアル運転を行っている同町商工観光課船舶交通係の藤村啓隆船長(39)は「旧岸壁に接岸するのには不安が残る」と語る。秋から冬にかけて同港内では北西の風が吹く。旧岸壁への接岸時に同方向からの風がある場合、フェリーが横から風にあおられ、同漁港内東側に係留している小型船などに影響が出る懸念があるという。藤村船長は「就航後約1カ月で事故が発生したので運転に慣れていない」ということも不安の一因として挙げた。

 同係は「岸壁の使用認可が下り次第、新船で運航させたい。10月中の就航を目指している」としている。また旧岸壁に接岸することに対しては「旧船は昔、旧岸壁に接岸していたので問題なかったが、新船での接岸には慣れが必要。慣れるためにも船長の休日を利用し、週1~2回程度、トライアル運転を実施している」と話した。

 また同港可動橋工事は18年2月に終了する見込みで、終了後には可動橋を用いての新船での運航を予定しているという。