喜界町埋蔵文化財センター

城久遺跡群などの貴重な出土品を展示する喜界町埋蔵文化財センター

入館者数は毎年増加

貴重な出土品の展示好評

喜界町で発掘調査が進む城久=ぐすく=遺跡群の出土品などの調査研究、保存、啓発を行う同町埋蔵文化財センターの入館者数が毎年千人以上で、右肩上がりに推移している。年末年始を除き、無休で開館しており貴重な展示資料を無料で見学できると好評。センター側は島外からの訪問者や愛好家など、多数が来場しているとした。

同センターは2013年12月、旧滝川小学校に設置。14年4月から遺物や、土器の実測作業などを見学できる施設として正式に開所した。

入館者数は、14年度1031人(一般832人、高校生以下199人)、15年度1154人(一般1029人、高校生以下125人)、16年度1601人(一般1418人、高校生以下183人)。町内と町外の入館者数は、半々の利用状況と説明した。また町内の小中学生も学習活動の一環で利用しているという。

展示室には、説明パネルや出土品など約100点を展示。城久遺跡群以外にも、近年に調査された荒木地区のカ子=ね=ンテB遺跡や手久津久地区の中増遺跡も掲示。カ子ンテB遺跡からは、縄文時代後期~晩期(約3500~約三千年前)の素掘りの竪穴建物跡約100基を検出している。

中増遺跡からは縄文時代後期~弥生時代初頭(約3500~約2500年前)の竪穴建物跡50基を発掘。約25基が素掘りで、約25基が同町初の事例となる石組み建物跡が発見されている。

町教委は、「今後も地域の人や町民に、埋蔵文化財をより知ってもらえるように普及啓発に努めたい。来年度は何か楽しめるイベントや展示室の模様替えなどを行いたい」と語った。