特例通訳案内士、研修スタート

特例通訳案内士の2017年度育成研修が始まった

群島内64人が受講

中国語コースを新設

奄美群島広域事務組合(管理者・朝山毅奄美市長)は7日、奄美群島特例通訳案内士(以下、特例案内士)の2017年度育成研修事業をスタートさせた。同日、同市名瀬のAiAiひろば会議室で開講式があり、事前審査に合格した奄美大島居住の受講生が出席した。今年度は中国人観光客の入込増を見据え、中国語コースを新設。外国人旅行者に対し、有償でのガイド業務が認められる特例案内士の育成と拡充に努める。

通訳案内士は通訳案内士法に基づく国家資格。同組合は世界自然遺産登録(来夏ごろ)を前に、外国人観光客に対する通訳不足、多様な観光ニーズや需要増など、奄美の受け入れ向上を目的に、地域限定での有償ガイドが可能な「特例案内士」育成事業を開始した。

同事業は改正奄振法で創設された「奄美群島特例通訳案内士制度」を活用。研修期間は11月から来年1月まで。語学、地元学、実地研修など、54時間の研修プログラムを実施する。

昨年度の第1回研修(英語)には93人が応募し、最終合格者47人、合格率50・5%だった。今年度は事前審査に96人が応募。審査合格者64人の内訳は、英語37人、中国語27人。奄美大島を皮切りに、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島で順次、実施する。

この日の開講式では、奄美大島会場の受講生を代表して、中国語コースを受講する瀬戸内町の介護福祉士の福井奈津子さん(44)が「奄美の観光に力を尽くしたい。資格取得できるようがんばりたい」と決意を述べた。

今後の日程は、来年2月に口述試験、同合否発表を予定。同組合は18年度末までに、群島全体で60人の育成を目標に掲げている。