両陛下を与論でも歓迎

午前11時過ぎに与論島に到着され、空港ビル前で出迎えた島民らに、笑顔で応える天皇皇后両陛下

十五夜修正
町地域福祉センターで、「与論の十五夜踊」を鑑賞になられる両陛下=(町提供

百合ヶ浜修正
与論島の人気スポット、大金久海岸の沖合に干潮時に現れる百合ヶ浜を見られる両陛下(町提供)

十五夜踊、百合ヶ浜鑑賞される

 

約5千人、旗や手ふり出迎え

 

 3日間の日程で来県されている天皇皇后両陛下は、2日目の17日午前、特別機で沖永良部島から与論島に到着された。与論空港ビル正面出入り口前では、園児や団体関係者など大勢が両陛下を出迎え。また、各地に向かわれる途中、県道沿いなどでも住民らが日の丸を振り、およそ5千人が初めての来島を歓迎した。両陛下は、島の人気名所として知られる百合ヶ浜を見られ、国の重要無形民俗文化財「与論の十五夜踊」(登録されている正式名称)を鑑賞された後、特別機に乗られ、再び沖永良部島に向かわれた。

 午前11時半過ぎ、空港ビル正面出口から、両陛下が姿を現された。約100人の園児らと、女性を中心とした有志団体「パナウルゆいまぁる会」関係者など約60人が、小旗を振り、大きな声で歓迎の気持ちを伝えると、両陛下は、2人で並ばれ、それぞれの方向に体を向けて、にこやかな表情で手を振られていた。

 両陛下は、島の観光名所として人気が高く、干潮時に大金久海岸の沖合に現れる真っ白な砂浜、「百合ヶ浜」を展望休憩所からご覧になられた。

 次に訪れた町地域福祉センターでは、重要無形民俗文化財「与論の十五夜踊」を鑑賞。一番組・二番組の踊り子17人が、組ごとに1演目ずつ披露し、皇后陛下から、踊り子のお面を作る時期などについての質問も受けたという。

 同保存会の黒田茂實会長(65)は「生きていて良かった。両陛下にお見せできて感謝の気持ちで一杯。これを機に、島民にますます踊りを大切にする気持ちを持ってもらえたら」と感慨深げに話した。

 両陛下が同センターを出発される際も、入り口前では園児や小学生ら大勢が見送り。その後、与論空港でも多くの島民らに見送られるなか、両陛下は沖永良部島行きの専用機で離島された。

 到着後、宿泊されている「おきえらぶフローラルホテル」入口では、田皆小学校、住吉小学校の児童、また同町婦人会のメンバーらが出迎えた。両陛下がそこへお近づきになり、お声を掛けられたり、握手される場面もあった。

 その後、記者会見した三反園訓県知事は「予定踊り訪問でき、およそ5千人の島民が小旗や手を振り、両陛下を迎え、両陛下も笑顔で手を振りお応えした。百合ヶ浜を見られた際は、皇后陛下が、浜ができる理由や星の砂などについて熱心に質問されていた」と両陛下の様子を語った。

 3日目の18日は、島内の花き生産者ほ場や国頭小学校のガジュマルなどをご覧になり、帰途につかれる予定。