不法投棄防止合同パト

崖下の不法投棄されたゴミを確認する不法投棄防止合同パトロールの参加者ら

名瀬地区で

 

「多くのゴミ見てあぜん」

 

センサーライト提案も

 

 毎年11月の「不法投棄防止強化月間」に合わせた不法投棄防止パトロールが21日、行政や警察など関係機関合同で実施された。世界自然遺産登録への大きな課題ともなる不法投棄問題を解決すべく、現場を視察し、解決策を出し合った。

 同日のパトロールには奄美大島と喜界島の6市町村、警察、名瀬保健所で構成される「奄美地区産業廃棄物不法投棄対策等連絡会議」と(一社)鹿児島県産業廃棄物協会奄美支部から約20人が参加。奄美市名瀬の人通りが少ない山中など約18㌔の道のりをパトロールした。

 出発前に県大島支庁保健福祉環境部衛生・環境室の野田俊一室長は「奄美地区においても一般家庭廃棄物や建設資材の不法投棄が散見されている。ゴミのない美しい森を未来に引き継ぐことが責務で、関係機関の緊密な連携による、迅速かつ的確な処理を行っていきたい」とあいさつした。

 特に悪質な不法投棄が見られる箇所では車を止めて確認。崖下に転がる冷蔵庫や布団、タイヤなどから現状を把握。奄美市では、不法投棄のゴミが発見された現場付近に看板を設置しているが、設置後も被害は後を絶たないという。

 終了後、参加者からはセンサーライトや、「監視カメラ作動中」の看板を設置するなどの提案があったほか、「日頃から監視を頑張っているのに、多くのゴミを見てあぜんとした」という意見も上がった。普段から定期的にパトロールをしている奄美市不法投棄監視パトロール員の青木孝正さん(61)は「以前と比べると、不法投棄は減っているが、年末の大掃除シーズンには増加する。教育などを通して、啓発を進めるべき」と語った。