宇検村で群島植樹祭式典

第58回奄美群島地区植樹祭式典が開かれ、各種褒章が授与された

緑化意識を新たに

 

 第58回奄美群島地区植樹祭(県大島支庁、宇検村、鹿児島森林管理署など主催)関連式典が22日、宇検村生涯学習センター元気の出る館であった。行政、林業関係者、地元の児童など約200人が出席。各種褒章の授与ほか、森林保護の推進など四つのスローガンを採択し、緑化意識を新たにした。式典後、峰田山公園周辺で予定していた陽光桜の植樹は、天候不良のため後日行われることになった。

 植樹祭は、群島内市町村持ち回り、隔年で開催。式典で主催者を代表して、大島支庁農林水産部の東洋行部長は「奄美地域には、数多くの固有種、国際的な希少種が生息する独特な生態系が形成されている。世界自然遺産登録に向けて関係機関との連携を今後さらに密にし、適切な整備、木材利用の推進に取り組んでいく。出席者におかれても、森林環境の保全、林業木材産業の推進にご理解を」などとあいさつした。

 続いて、元田信有宇検村長が「本村は総面積の91%が森林であり、住民は山とともに生きてきた。森林から得られる水、食料、木材は村民の暮らしや産業を支える大切な資源だった。今後も森林の適正な整備や保全を推進していきたい」などとあいさつ。また植樹についても触れ「あいにくの天気で、きょうは植樹できませんが、私たちが責任を持って代理として植えてきますので、後日ぜひご覧を」と話した。

 その後、各種褒章の授与があり、7人に表彰状などが贈られた。最後は▽木を植え、森をはぐくみ、大切な水資源を確保しよう―など四つのスローガン案一つずつが読まれ、出席者の賛同の拍手により採択した。

 今回植樹する陽光桜は、交雑種のサクラ。アマギヨシノとカンヒザクラとの交配によって作出された。

 被表彰者は次の通り。(敬称略)

【森林・林業功労者】▽鳥獣保護・猟政=重静広(宇検村湯湾)▽林業従事者=岡野道也(瀬戸内町古仁屋)

【林業技術競技会】▽恵み豊かな森林づくり部門(育成天然林・改良施業林)優秀賞=芦検集落(宇検村)

【県学校環境緑化・学校林等活動コンクール】▽学校環境緑化部門・優秀賞(大島支庁長表彰)=大川小中学校(奄美市)

【県環境林務部公共事業優良工事等】▽優良工事(大島支庁農林水産部長表彰)=㈱ムトウ(治山事業部門)、丸福建設㈱(林道事業部門)▽優秀技術者(同農林水産部長表彰)=勝島修一(林道事業部門)