「上級救命講習」に自主参加して真剣に学んだ受講者たち=19日、
【徳之島】徳之島地区消防組合(政木達也消防長)の「上級救命講習」がこのほど徳之島町役場であった。学校や介護福祉現場、自営業など様々な職種の20~60代男女9人が自主参加。救急救命士ら消防職員を講師に、傷病者の命を救い社会復帰に導くための一次救命処置などの知識技能を真剣に学んだ。
上級救命講習は、成人や小児・乳児への救命処置や応急手当(普通救命講習Ⅰ~Ⅲ相当)に加え、ファーストエイド(三角巾などを用いた骨折や外傷の救護、熱中症・やけど、事故の傷病者対応など)や搬送法などが加わる。普通同Ⅰの受講が3時間に対して上級同は8時間。消防長が同講習修了証を交付。地域によっては「市民救命士」の呼称も。「赤十字救急員養成講習」同等とみなされる。
徳之島地区消防組合管内(3町)における「普通救命講習」の受講者数は約550人。「上級救命講習」は、奄美群島国立公園指定に続く世界自然遺産登録を見据えたエコツアーガイド育成カリキュラムへの協力を機に数年前から開始。一般住民など希望者にも受講を呼び掛け今回で4回目という。
受講者たちは、最新の改定ガイドライン・テキストに沿って、救急車が来るまでの応急手当「一次救命処置」(心肺蘇生やAEDなど)の基礎知識や救命処置、その他ファーストエイド(傷病者の管理・搬送法・止血法など)も真剣に受講。実技と筆記の効果測定に臨んだ。
今回の開講も呼びかけた受講者の1人、徳之島町亀津の自営業島田須尚=すなお=さん(67)は「自分自身のためにも地域のためにもなる。1人でも多くの住民が受講して欲しい」。同消防組合は、企業や地域ぐるみなど希望者8人以上をめどに開いていく方針だ。