道行く人にビラ配りをする鹿商生
【鹿児島】サッカーJ3の鹿児島ユナイテッドFCは26日、鹿児島市の県立鴨池陸上競技場でFC東京U23と対戦する。当日は「鹿勝魂」と題して、鹿児島商の高校生が様々なイベントをプロデュースする。「観客動員8000人」を目標にこれまで様々な活動に取り組んできた。24日は鹿児島中央駅周辺でビラ配りをして道行く人たちに来場を呼び掛けていた。
企画したのは同校の地域プロデュース部の11人。「スポーツで鹿児島を盛り上げる方法はないか?」とサッカー部員でもある部長の山内慎さんらが今年3月に企画を思い付き、チームも快諾して5月ごろから準備に取り組んだ。
「試行錯誤の毎日でした」と顧問の斉藤武教諭。Jリーグの試合を高校生がプロデュースした前例は徳島にあるが、こちらは大学生との共同で、1校で全てを企画した例はないという。「8000人動員」の目標達成のために、どんな取り組みや企画をすればいいか、同級生や中高のサッカー部員ら約1400人からアンケートをとるなどしてアイディアを練った。
当初は大物歌手を呼んでライブをするなどの企画も検討されたが、報酬や音響などの問題で難航。「高校生らしいイベントをしよう」(山内さん)と方針を転換し、鹿商だけでなく県内の高校に協力を呼び掛けた。
ハーフタイムの応援は鹿商と鹿児島実の応援団が盛り上げる。「鹿商スーパーマーケット」では、奄美、鹿児島南、串良商、鹿屋中央が開発・生産した商品を取り扱う。鹿児島城西による「ボディージュエリー」、龍桜による「無料エステ体験」などもある。この他、鹿商生の写真をつなげた巨大モザイクアートの展示や鹿商が開発したオリジナルバーガー「鹿商エビゾルバーガー」も販売するなど、高校生が主体となった様々なイベントで当日の会場を盛り上げる予定だ。
これまで中央駅でのビラ配りや、新聞社、放送局を回って告知の呼びかけなど、様々な活動を通して「大人を相手に背伸びしながら活動していた分、言葉遣いや接する態度など、大きく成長してきた」と斉藤教諭。当日は「鹿児島が揺れる盛り上がりをしたい」と山内さんは意気込んでいた。イベント開始は午前11時。キックオフは午後1時。
(政純一郎)