年内製糖開始などを確認した徳之島きび生産対策本部運営企画委員会=24日、徳之島町
【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部の運営企画委員会が24日、徳之島町役場であり、今期(2017/18年期)製糖計画などを協議。先月末の台風22号の直撃に伴う潮風害(塩害)など減収(7月1日付見込み比12・14%減)と登熟の遅れがあるが、南西糖業㈱2工場の操業開始を12月20日と確認した。
関係行政・団体・製糖会社など代表委員ら約50人が出席。報告によると、倒伏・葉部損傷・折損に加え深刻な潮風害を引きずる台風22号被害による減収見込みは、▽徳之島町5318㌧(減収率10%)▽天城町7425㌧(同12%)▽伊仙町5252㌧(同10%)の計1万7995㌧。3作(春・夏植え・株出し)の平均ブリックスも昨年差4・4%減、平年差3%減=今月15日現在=と遅れている。
台風22号の被害を加味した町別の今期生産見込み量は、▽徳之島町5万7931㌧(10㌃平均単収5・120㌧)▽天城町7万2878㌧(6・023㌧)▽伊仙町5万8760㌧(5・200㌧)。3町計18万9569㌧(5・461㌧)と20万㌧台を割り込み、豊作型の前期実績比3万2970㌧減を見込む。
年内操業開始について南西糖業側は「生産農家に配慮。台風被害が大きく登熟も遅れているが、(春植え・株出し管理など)来期以降への影響も避けたい」。伊仙・徳和瀬両工場とも来月20日に受け入れ・操業を開始して年内は同28日に終了。年明けは1月8日に再開し、製糖終了は4月11日(搬入は10日まで)。2、3月に約10日間の春植え推進期間を設ける方針。
ほか、メリクローン苗・一芽苗出荷実績やきび増産基金事業、ハーベスタオペレーター研修会・目揃え会などについても協議。徳之島用水土地改良区からは、収穫作業におけるスプリンクラー破損事故防止に注意喚起があった。