奄美と津軽、海外の共鳴を堪能

奄美シマ唄、津軽三味線、フラメンコの歌カンテが同じステージに。コラボはワイド節

花やしきコラボイベント

 

 【東京】台東区浅草の浅草花やしき内「花やしき座」でこのほど、奄美の唄者、津軽三味線奏者、フラメンコ奏者らが集結して「ワールドワイドに酔いしれナイト~ホンビノス貝と美味しいお酒に酔いませんか?~」というイベントが開催された。観客は、めったに見られないコラボを見ながらホンビノス貝と黒糖焼酎などを味わい、下町の夜に酔いしれた。

 イベントに出演したのは、唄者の指宿桃子さんと里歩寿さん、津軽三味線奏者・本田浩平さん、カンタオール(フラメンコの男性の歌い手)・石塚隆充さん。異色のアーティストの組み合わせを編み出したのは、レインボータウンFMでパーソナリティーも務める、のりのーりこと、奄美2世の林法義さんだ。

 シックなビロード幕のステージにまずは、黒と白の大島紬で奄美の唄者コンビが登場。初のジョイントだったが、「朝花節」「行きゅんにゃ加那」などをのびやかに歌い上げ、盛んな拍手を浴びていた。

 続いて、本田さんが力強く三味線の棹を操り、オリジナル「不知火」、「津軽じょんから節」を演奏した。石塚さんは、胸にハンカチのおしゃれな洋装でさっそうと登場。「マルティネーテ」「ブレリアス」で魅了した。

 その後、指宿さん、里さん、本田さんによる「喜界やよい島」、本田さんと石塚さんによる「この道」などのジョイントも披露され、最後は4人による「ワイド節」でコラボ。異色の音と声が奏でる、「ぜいたくな奄美」に観客は、大きな歓声とアンコールの拍手を送っていた。

 熱いステージを見届けた城田広美さんは「それぞれの才能が交差する感じで、とてもムーディーに楽しめました」と話せば、清水淳一さんも「大人の雰囲気を堪能しました。またやってほしいですね」と満足そう。司会とプレゼンターの大役を果たした林さんも「異色の組み合わせは、想像以上のものを生み出しましたね。次も楽しみにしてください」と振り返った。

 奄美と津軽、そして海を越えて共鳴した音の再現が期待される。