奄美の伝統料理継承

「ふてぃ餅」づくりに挑戦する子どもたちと脇田会長(左)

宇検村で講習会

 

郷土菓子など調理実習

 

 大島本島地区農産物地産地消推進協議会と大島地域かごしまの〝食〟交流推進協議会は3日、宇検村湯湾の生涯学習センター元気の出る館で「しま ま~さんもん応援団」イベントとして奄美の伝統料理講習会(宇検編)を開いた。親子連れなど約20人が参加し、郷土菓子のヨモギ餅や、郷土食材のサトイモ料理の調理実習を行った。

 同講習会は、「しま ま~さんもん応援団」活動の一環。県が2016年1月に制定した「かごしまの味」や、地場産野菜をあらゆる世代に広める目的で開催されている。

 講習会では、「かごしまの味(奄美地域版)」や地場産野菜、直売所などを紹介。実習では、「ふてぃ(ヨモギ)餅」と「サトイモの肉みそ田楽」、「シイタケの和風チーズ焼き」を調理した。

 講師を奄美地区生活研究グループ連絡協議会の脇田さちの会長と宝楽這子さん、食生活改善推進員連絡協議会名瀬支部の俊岡恵美子会長と篠崎美和子さんが担当。実習は、ふてぃ餅のカシャの葉とヨモギの準備から開始した。

 カシャの葉は月桃の代わりに、アオノクマタケランを使用。重曹=そう=でヨモギをゆで、フードプロセッサーで筋切りして黒糖や砕いたもち米と混ぜ合わせて、なめらかになるまでこねてカシャの葉に包みふてぃ餅を蒸した。

 子どもたちが餅づくりする間に、母親などは「サトイモの肉みそ田楽」と「シイタケの和風チーズ焼き」を調理した。料理の完成後に会食し講習会は、親子が郷土の伝統料理に親しむ貴重な機会となった。