四半的弓道お披露目

有段者が奄美地区の住民に対し四半的弓道の模範行射を実施

地域支えあいに活用

 

奄美小体育館で

 

お手本見学、試射楽しむ

 

 奄美地区地域支えあい体制づくり協議体(三島照代表)は3日、奄美市名瀬の奄美小学校体育館で四半的=しはんまと=弓道お披露目会を開いた。子どもからお年寄りまで約50人が参加して、有段者のお手本を見学し誰でもできるスポーツの四半的弓道を楽しんだ。

 四半的弓道は、宮崎県で普及する戦国時代を起源とする競技。一般の弓道より射距離は8・2㍍(4間半)と短く、座った姿勢で行うので、子どもからお年寄りまで参加できるスポーツとして宮崎県では普及しているという。

 協議体の三島代表は、「奄美地区の地域づくりをどうするか。四半的弓道で子どもとお年寄りが交流できる場が必要。子どもからお年寄りまで安心して暮らせる町にしないとならない」と導入の目的を説明。また四半的弓道は、「子どもたちの集中力も鍛えられるので、生涯学習スポーツとして定着できるように地域支えあい体制として取り組みたい」と抱負を述べた。

 お披露目会には、宮崎県四半的弓道連盟都北支部などから5人の有段者を招待。参加者の前で模範行射を実施し、先月から奄美地区で四半的弓道を練習してきた住民たちに競技中の作法などを指導した。

 同支部によると、四半的弓道が宮崎県外に出て広まるのは初の快挙。現在八段で間もなく九段に昇段する藤崎叡=あきら=さん(87)は、「四半的弓道は気軽にできるスポーツ。奄美でも広がって定着してほしい」と語った。

 試射を行い老若男女が心地よい汗を流した後は、参加者に豚汁が振る舞われて親睦が深められた。