「町の発展見守って」

故武田恵喜光元町長の銅像を清掃する参加者ら=和泊町=

武田元町長の銅像 地域住民が清掃活動

 

和泊町

 

 【沖永良部】1958年から7期28年間、和泊町長を務めた故武田恵喜光元町長の銅像と周辺の清掃活動が10日、同町役場であり、地域住民6人が集まった。一緒に参加した武田元町長の長男、敏郎さん(72・鹿児島市在住)は「町民が自発的に清掃してくれていることに感謝したい。父は、地域づくりは人づくりだとよく言っていた。これからも町の発展を見守っていてほしい」と話した。

 武田元町長は、1904年生まれ。30年間の教員生活を経て、名瀬市(現奄美市)と和泊町の教育長を歴任後、1958年2月に和泊町長に就任。農業や教育の振興のほか、沖永良部空港・各港湾の整備など町勢発展に尽力した。85年に同町名誉町民の称号が贈られる。96年5月死去。

 ボランティア清掃は、武田町政時代に青年団活動などに従事したメンバーらが中心となり、10年ほど前から毎年行っている。この日は、銅像の汚れを落としたほか、周辺の雑草を除去した。

 清掃活動を行った本部忠孝さん(72)は「偉大な町長だった。私たちが若い頃に教えてもらったことを、今の世代の人たちに伝えたい」と話した。

 銅像は、1988年建立。同町役場議会議事堂隣にある。