バイオリニストの久保さんがクラシックの名曲を演奏
奄美オーケストラとの共演も
世界的バイオリニストが魅了
世界的バイオリニストで奄美大島出身の久保陽子さんが17日、奄美市名瀬長浜町の奄美文化センターで「里帰りコンサート」を開いた。クラシック界から高く評価された、バイオリンから奏でる優雅な音色で来場者を魅了。地元への思いを込めたソロや二重奏を披露したほか、奄美オーケストラとの共演で会場を沸かせた。
同センター開館30周年を記念した、市自主文化事業イベント。
久保さんは幼少期に名瀬から上京。1962年、桐朋女子高校音楽科卒業後、国際コンクールでの優勝など実績を重ね、国内外での名声を高めた。地元とは38年前に奄美小学校で演奏したほか、奄美群島復帰60周年でのイベントを契機に、毎年ミニコンサートを開いている。
この日は「テンポ・ディ・メヌエット」のソロ、バルトークの二重奏曲でのデュエットを演奏。またチャイコフスキーの協奏曲では、約50人で編成した奄美オーケストラをバックにダイナミックな演奏を見せると、場内から大きな拍手が送られた。名瀬出身でビオラ・ピアノ奏者の川口さくらさん(東京音楽大学学生)も駆けつけ、ピアノ伴奏で久保さんとの共演を果たし記念コンサートに花を添えた。
詰め掛けた来場者を前に久保さんは「地元での演奏会開催をうれしく思う」と感謝を述べた。