南西糖業も製糖開始

原料搬入の受け入れ・今期製糖を開始した南西糖業(徳和瀬工場)=20日、徳之島町

台風・潮風害で登熟遅れ 生産見込み18万㌧台

 

徳之島

 

 【徳之島】南西糖業㈱(田村順一社長)の徳之島2工場も20日、2017/18年期産サトウキビ原料の受け入れ開始。台風22号の潮風害で登熟が伸び悩み、昨年に比べ12日遅れたが、3年連続の年内操業開始に。3町の生産見込み量18万9569㌧(前期比3万2970㌧減)のうち同社処理見込み量は18万7559㌧(3万3140㌧)となっている。

 徳之島さとうきび生産対策本部と南西糖業㈱は19日、同社徳和瀬工場(徳之島町)で原料サンプル採取とトラッシュ(きょう雑物)査定研修も実施。20日は午前8時すぎから同社伊仙工場(伊仙町)ともに大型キビ運搬車による搬入が始まった。初日は約500㌧ずつを処理。通常は1000㌧~1200㌧(日量)ペースで受け入れ処理していく。

 同社徳之島事業本部(原料統括部)によると、同初日の平均買い入れ甘蔗=かんしゃ=糖度は、▽伊仙工場約11・3度(前年同期比マイナス約2度)▽徳和瀬工場約10・9度(同マイナス約2・1度)。台風22号の直撃による倒伏・葉部損傷・折損、潮風害(塩害)が大きく尾を引いている。

 年内は28日に搬入受け入れを終了。年明けは1月8日に再開し、製糖終了は4月11日(搬入は10日)までの91日間を計画。2、3月には約10日間の春植え推進期間を設ける。今期の特徴では、登熟の遅れのほか、台風による乱倒伏キビの機械収穫時は「株ごとの引き抜き損失も考えられる」と同社。補植など管理作業も徹底も呼びかけている。

 町別の生産見込み量(11月1日付)は、▽徳之島町(1162㌶)=6万6620㌧(前期比1万3039㌧増)、10㌃平均単収5・733㌧(1・276㌧増)▽天城町(1219㌶)=7万3732㌧(1万879㌧増)、単収6・049㌧(1・099㌧増)▽伊仙町(1206㌶)=7万402㌧(1万7641㌧増)、単収5・838㌧(1・634㌧増)となっている。