ナイトスクールでパトカーに乗り、夜間の見え方の違いなど実験した
瀬戸内警察署(牛垣誠署長)は21日、宇検村湯湾の総合体育館前で交通安全ナイトスクールを行った。一般など約80人が参加し、夜間の反射材や前照灯の上向き点灯などの重要性を学んだ。
同スクールの湯湾開催は、6、7年ぶり。湯湾、須古、石良の住民が対象で、田検中学校の生徒も参加した。
瀬戸内署交通課の松島和明課長が、講師を担当。県内の交通事故概況や、夜間の事故防止に反射材などの使用、前照灯の上向き点灯の有効性について解説した。
それによると、県下で交通事故により63人が死亡し、村内ではけが3人、物損事故23件と報告。「冬になり日没が早くなると、夜間の事故が増える傾向にある。事故に遭ったケースでは、反射材なしや前照灯の下向きが多く見られた」と指摘した。
夜間の路上の危険性について、黒っぽい服装の視認性の悪さと前照灯の下向き点灯の見える範囲など説明。「前照灯が下向きの場合は、40㍍くらい先までしか確認できない。実験で反射材と前照灯上向きの見え方を理解してもらいたい」。
実験では、参加者がパトカーに乗り車内から、40㍍先の歩行者や自転車などの夜間の見え方の違いを確認。40㍍先の歩行者など確認後に、100㍍先に歩行者たちは移動し、パトカーの前照灯上向きで見えるかどうかの実証を行った。
参加者はパトカーに交代で乗り込み、事故防止に反射材使用や前照灯上向きの有用性を確認。「対向車の前照灯と自分の前照灯で、歩行者が消えて見える蒸発現象もある」とした。
同スクールに参加した田検中2年の碇元咲耶さんは、「黒い服装は、実験で見えにくかった。反射材を使用する効果が分かった。夜間の事故防止に努めたい」と話した。