名瀬漁協・中央青果初セリ

様々な種類の水産物が初セリにかけられた

20180105(漁協・中央青果初セリ)②
名瀬中央青果の初セリ

食提供で世界遺産期待

 

 2018年の初セリが5日朝、奄美市名瀬港町の名瀬漁協(南信一郎組合長)と同長浜町の名瀬中央青果㈱(福山治社長)で行われた。新年を祝い、1年の豊漁・豊作と食の安心安全などを祈願し、乾杯後に初セリを開始した。生産者や小売業者などの新年がスタートし、景気向上を期待するセリの掛け声が発せられた。

 【名瀬漁協】午前6時半から開始式を行い、南組合長、朝山毅奄美市長があいさつ。乾杯・一本締めに続いてセリが始まった。

 年末年始は天候に恵まれたが、漁獲量は伸びずこの日の水揚げ量は約1・4㌧。例年に比べてやや不漁となり、厳しいスタート。市場ではキハダマグロやイシガキダイ、チビキ(ハマダイ)、シイラ、タコ、ソデイカ、夜光貝など様々な種類の水産物がセリにかけられた。

 南組合長は、「年末年始は天気が良かった。このように水揚げがあった。ご祝儀相場でお願いしたい」と話した。

 【名瀬中央青果】午前8時半からセリ始め式を実施。朝山市長は「昨年は国立公園が誕生し、LCCの関西線就航で観光客など多数が奄美大島を訪れ活気ある年だった。今年は、6~7月に世界自然遺産も誕生するかもしれない。訪れる観光客に、奄美ならではの食を提供していただきたい。このセリから良い値をつけて、大きな声で景気を呼び込んでもらいたい」と激励した。

 続いて、福山社長があいさつ。「正月三が日は良い天気だった。昨年はタンカン大豊作による価格低迷、相次ぐ台風で地場産野菜の打撃などあった。中央の市場では、市場が物流の中心となる拠点化という変革の流れがあり、この流れが中央卸市場にも来ている。我々の英知と工夫を結集して乗り越えていきたい」と語った。

 市場には、ポンカン、ハンダマ、ダイコン、ホウレンソウ、チンゲンサイ、キャベツ、キュウリ、トマト、パパイア、カボチャ、大紅ミカン、島バナナ、シイタケなどが並んだ。冬場に珍しいパッションフルーツは、キロ当たり「2018円」とご祝儀相場の値がついた。

 同青果によると、5日の入荷量は野菜が2484・8㌔(うち地場産は90%)、果実が1148㌔(同99%)、花きが887・5㌔(概算・同79%)だった。