奄美市消防団出初め式

消防団員らによる一斉放水が始まると、見物客らが歓声をあげた

新年迎え自覚新たに

 

 2018年の奄美市消防出初め式が7日、同市名瀬の伊津部小校庭であり、奄美市消防団(平井雅人団長、団員409人)の名瀬、笠利、住用地区などの16分団から団員250人が集結した。関係者や観衆が見守る中、表彰や放水訓練、餅まきなどが行われ、参加した団員らは市民の安心・安全な暮らしを守るという自覚を新たにした。

 関係者らと団員の服装や姿勢、保有車両などの特別点検を行った朝山毅市長は、迅速かつ献身的な団員らの活動に感謝。また、昨年8月に奄美地方に接近した台風5号を例に挙げ、「このような有事の際、消防職員や消防団員の力が最も必要になる。特に消防団員は地域住民にとって身近で心強い存在。今後もこれまで以上に知識を深め、心身を鍛えて、尽力いただきたい」と激励した。

 式典では各消防団員の表彰や奄美市消防団協力事業所表示証の交付などを実施。消防団の紹介とともに分列行進が行われた後には各消防車両による一斉放水があった。団員らが一列に並び、赤や青に色付けされた水を放水。ホースから伸びる色とりどりの水が描く直線が、この日の雨空を彩り、観覧に訪れていた地域住民からは歓声があがった。

 昨年市内では、1年間で21件の火災が発生。4棟が全半焼、12人がり災。死者2人、負傷者2人で、発生件数は前年より5件増加したものの、り災人数や焼失床面積は大幅に減少した。一方、救急は出場件数2438件、搬送件数2152件といずれも増加した。