天皇杯受賞の快挙祝う

天皇杯を手にして受賞を喜ぶ後藤会長(左)と元田村長

活動成果を「奄美のモデルに」

 

宇検村・阿室校区活性化委

 

 宇検村は7日、同村湯湾の元気が出る館で阿室校区活性化対策委員会(後藤恭子会長)の2017年度農林水産祭における天皇杯受賞の祝賀会を開いた。関係者など約100人が参加し、奄美では17年ぶりとなる快挙を祝した。

 阿室校区では阿室小中学校の存続の危機に直面したことから09年に同委員会を設立。役場などと協力して、10年度から親子山村留学制度によるI・Uターン者を積極的に受け入れてきた。

 こうした取り組みで、10年以降の8年間で35世帯79人の移住者を受け入れ。校区の人口は220人前後で推移し、高齢化率は09年48・4%から39・8%に減少した。

 同委員会の事例は、農林水産祭の中央審査委員会で高い評価を獲得。第56回農林水産祭むらづくり部門で、天皇杯に輝いた。

 天皇杯受賞までの経過について、村産業振興課の松元五月課長が説明。元田信有村長は祝辞で、「受賞は村民の誇り。100周年の節目の年を飾ってもらった。活性化対策委員会の成果を、これからの100年を見越し、村政に生かしていく」とあいさつした。

 来賓祝辞で金子万寿夫衆院議員(自民党・鹿児島2区)が登壇。「今回の受賞は、これからの奄美にとって画期的なすばらしい喜びだ。活性化対策委員会の取り組みを進化発展させ村全体に広げて、そして奄美大島の島々のモデルとなるような時代を作り上げてほしい」と語った。

 向井俊夫県議の発声で乾杯し歓談。後藤会長がスライド資料で、これまでの取り組みを交えて受賞報告を行った。

 この中では今後の展開について、▽水産加工品の開発など農水産業の振興▽農産物の集荷や買い物対策▽高齢者見守り活動―など計画しているとした。村総務企画課の渡博文課長から受賞の様子を撮影した写真などが紹介され、最後は松井富彦副村長の万歳三唱で締めくくった。