18年成人式大島紬着用率 全体で2割弱

5年連続で紬着用率がトップだった笠利地区の成人式

笠利87・5%、5年連続首位

 

名瀬は22・8%に減少

 

 本場奄美大島紬協同組合(山田伸一郎理事長)は12日、奄美群島12市町村14地区(奄美市は名瀬、住用、笠利の3地区)の2018年成人式紬着用率をまとめた。それによると奄美全体の着用率は18・5%(前年比5・4ポイント減)。地区別では奄美市笠利地区が87・5%で、5年連続のトップとなった。

 同組合は、奄美群島で開かれる成人式(1月2~5日)で、例年新成人の大島紬着用率調査を実施。各自治体に依頼し、通常の服装に加え、袴の上に紬の羽織を着た場合やジャケットなどの洋装もカウントして集計した。

 集計表によると、今年12市町村で男性588人、女性523人の計1111人が式に参加。そのうち紬着用者は男性114人、女性92人の計206人だった。

 地区別の着用率をみると、笠利は前年85・2%より2・3ポイントの増。男女別でも男性81・8%、女性96・4%と、14地区の中で最も高かった。

 次いで、龍郷町72・7%(男性75%、女性69・6%)、大和村38・5%(男性37・5%、女性40%)、名瀬地区は前年より14・6ポイントも減の22・8%(男性24%、女性21・6%)。奄美大島以外の4島では10%未満で、前年より向上したのは伊仙町7・2%(5・8ポイント増)だった。

 着用数は、奄美市名瀬69人(男性37人、女性32人)、同笠利63人(男性36人、女性27人)、龍郷町40人(男性24人、女性16人)となり、この上位3地区で全体の8割強を占めた。

 なお男女別では奄美市住用地区、宇検村、喜界町、天城町、徳之島町が男性ゼロ。知名町、与論町が女性ゼロで、和泊町は男女ともにゼロだった。

 今回の結果について山田理事長は「着用率の減少は、名瀬の成人式があった5日の悪天候が大きな要因だろう」と推察。「紬協同組合と本場奄美大島紬販売協同組合や奄美市、龍郷町で構成する本場奄美大島紬産地再生協議会で、成人式着用率アップや大島紬振興などに取り組んでいる」と語った。