2017年度「第2回奄美大島利用適正化連絡会議」があり、今月7日間で実施する実証実験について申し合わせた
2017年度「第2回奄美大島利用適正化連絡会議(県環境林務部自然保護課主催)が31日、県大島支庁であった。自然環境への負荷を低減させ、質の高い自然体験の提供を図るための、利用ルール確立に向け、モニタリングのモデル地域に挙げられている金作原で2月16日から行う、実証実験の概要などを説明。期間中、周辺への、一般車両の乗り入れの自粛を要請するほか、認定ガイド車両と貸切バスの同時間帯(駐車時間)での利用台数や1回あたりの時間を制限するなどルールを設定し、利用者やガイド事業者からのアンケートなども踏まえ、その効果などを検証する。
前回(第1回同連絡会議)出た意見などを踏まえ、決めた実証実験の方法、ルールなどが事務局から説明された。
実施期間は16日から22日までの7日間。実験の前提として、法的強制力はなく、協力を依頼するかたちで実施。大きなルール項目は▽通行規制=一般車両の乗り入れ自粛を要請し、利用可能な認定ガイド車、貸切バスは事務局(期間中はあまみ大島観光物産連盟)に事前予約する。
▽ガイド同行については、利用時に認定ガイドの利用を要請。その際車両1台につき、認定ガイド1人の同行を必要とする。▽車両台数・人数の調整として、同時間帯の利用台数は認定ガイド車両=8台以下、貸切バス=2台以下でともに1回あたりの駐車時間は120分以下に。認定ガイド1人あたりの案内人数は15人以下とする―などを確認した。
実験の効果、本格実施に向けた課題を明らかにするため、期間中は林道知名瀬線入口付近(2~3人)と金作原ゲート前(2人)に人員を配置し、車両入込台数(事前登録の有無別車両数、利用自粛車両数)、利用者、利用時間等のデータの収集などを行う。
今後、実証実験の結果も踏まえ、期間(繁忙期など)によって乗り入れ規制等も含めたルール設定も想定するという。同課奄美世界自然遺産登録推進室の大西千代子室長は「ベースはここから入り、実際に出た課題を修正していく形になっていくだろう。世界自然遺産登録前にルールの策定ができるのが望ましいが、結果も見て、策定のため皆さんの合意を得られるよう、引き続き協議を進めていきたい」などと語った。