徳之島町柑橘生産組合のタンカン「玉黄金」収穫のはさみ入れ式=1日午前、同町母間
【徳之島】徳之島町柑橘生産組合(中島藤雄組合長、組合員90人)の「徳之島たんかん玉黄金(たまこがね)」収穫のはさみ入れ式(町共催)が1日午前、同町母間のタンカン園であった。干ばつや台風、裏年(隔年結果)などの影響で単収減の不安はあるが、糖度も回復傾向にあり品質は平年並み。品質管理を徹底した銘柄確立、有利販売に期待を寄せ合った。
同生産組合や町農政課担当によると、町内の今期収穫見込み面積は約60㌶、約360㌧(平年見込み量)。うち同組合独自銘柄(商標登録)「玉黄金」の共販量は例年約15㌧。生産者個々の独自販路(個販)が大半を占める。品質的には、このところの寒の入りで登熟・着色ともに進んでいるという。
はさみ入れ式には生産組合員をはじめ県や町農政担当、窓口受注・発送に協力する郵便局関係者ら含め約50人が参加して同町母間の吉本勝太さんのタンカン園であった。
中島組合長はあいさつで「昨年の豊作に比べて〝裏年〟に当たるうえ、昨年7、8月期の干ばつと、10月の台風21、22号の被害を受けて量的には不安だが、今まで培ったお客様や親戚・友人たちが玉黄金を待ち望んでいる。安全第一で収穫作業を」。
高岡秀規町長は「タンカンはふるさと納税(返礼品)や全国の市場、産直でも非常に大きな需要が。世界自然遺産登録に向けて奄美食材にもチャンスが巡ってくると思う。栽培技術と販売力を強化しながら取り組んで欲しい」などと期待。
関係機関の代表らを交えて収穫開始のはさみ入れを行い、「がんばろう」三唱で気勢を上げた。
5日はJAあまみ徳之島地区果樹部会など主催のタンカン出発式と、地区品評会も計画している。