まるで「昇り龍」

龍郷町大勝集落の裏山に登場した「昇り龍」(西康範さん撮影)

龍郷町大勝集落 裏山の桜並木満開

 龍郷町大勝集落の裏山にはヒカンザクラの並木がある。今年も満開の時期を迎えており、山の中腹まで伸びる桜並木は、まるで「昇り龍」のよう。龍郷町にぴったりな天に昇る龍の様子を西康範さんが撮影した。

 この裏山は、地元住民から「寺山」と呼ばれている。ヒカンザクラは登り口から470㍍にかけて植樹。山道は舗装されているものの、最大傾斜は45度もあり、かなり急峻。中腹からは大勝小学校も見渡せる。

 植樹したのは集落の壮年団。植樹後も壮年団は定期的な手入れ作業を欠かさない。肥料を与えたり、見栄えが良いように枝木伐採などを通して桜並木の美しい景観を保っている。

 山間部を縫うようにして形成されている桜並木。イタジイなどの常緑樹の中にヒカンザクラの緋色が浮かび上がっているが、その様子は天を目指す昇り龍のように見える。龍郷町と奄美市名瀬とを結ぶ本茶バイパスからも眺望でき、しばらくは龍と対面できそうだ。