共生・協働推進協 普及啓発セミナー

共生・協働推進協 普及啓発セミナー

和泊町の「まち・あざ元気活動」を発表した吉成泰恵子さん

「住民の声聴く」など事例発表

 大島地域共生・協働推進協議会(座長・湯田平哲朗大島支庁総務企画課長)は1日、奄美市名瀬の大島支庁会議室で2017年度大島地域共生・協働推進協議会普及啓発セミナーを開いた。一般や関係者など約30人が参加し、事例発表や意見交換などを通して地域コミュニティ組織のあり方を学んだ。

 同協議会は、多様な主体が連携・協力し地域に必要なサービスを提供する新しい仕組みの形成と共生・協働型コミュニティの形成を実現させる目的。セミナーでは、事例発表と意見交換が行われた。

 開会で大島支庁総務企画部の田中完部長があいさつ。田中部長は「昨年の入域人口は約77万人と過去最高となった。世界自然遺産が実現すると、大きな波が来る。奄美の人の環境は大きく変わるだろう。協議会では共生・協働の社会づくり目指して取り組んでいる」。

 元和泊町まちづくり協力隊で民宿「あ~みちゃ」の吉成泰恵子さんは、「あざ・まち元気活動と協力隊退任後の取り組みについて」と題して報告。「ワークショップを通して21集落(字)のうち11集落(字)に、あざ・まち元気活動を広めた」と説明し、「退任後は民泊とコミュニティカフェの起業に取り組んでいる」とした。

 和泊町後蘭字区長の前田重治さんは、後蘭字の稲作復活や同集落に住んでいた豪族の後蘭孫八の城跡やお墓の整備など発表。「区長として住民の声を聴くことや、常会への出席率向上を訴えることなど心がけていた」とまとめた。

 宇検村阿室校区活性化対策委員会の後藤恭子会長は、山村留学を活用したI・Uターン者の積極的受け入れによるむらおこしを報告。「阿室校区での取り組みが上手くいったのはなぜか?」という質問に後藤会長は「住民の人間性ではないか。フレンドリーでオープンマインドなところでないか」と回答。「山村留学の負の側面はなかったか?」に対しては、「子どもだけの留学受け入れをやっていた時は大変だったと聞いている。現在は親子で体験留学して、阿室校区を気に入ってもらった人達が来ているので特に問題はない」とした。