来期「ばん回」へ春植え目標「350㌶の突破」を誓った天城町糖業振興会の出発式=2日午前、天城町役場
徳之島3町は計1002㌶ 「目標突破でばん回を」
【徳之島】天城町糖業振興会(会長・大久幸助町長)のサトウキビ春植え推進出発式が2日午前、同町役場玄関前であった。今期産の収穫・製糖(1日現在・進捗率約30%)実績で糖度が著しく低迷、生産者手取りにも悪影響している現状下、「ばん回のためにも350㌶の突破を」と誓い合った。徳之島3町の同目標は計1002㌶を掲げている。
出発式には町当局やJAあまみ、南西糖業㈱など関係者ら約60人が参加。大久幸助町長は「本町は、町農業生産額45億円の達成に向けて長い間頑張り、前年度は大幅超の52億7千万円に。キビのおかげだと思っている」。だが、今期産は、昨年10月の台風22号の潮風害などで糖度が著しく低迷していることに憂慮。「ばん回するため350㌶の目標を立てた。管理も徹底して目標突破を」とアピール。
南西糖業㈱の新美薫専務取締役徳之島事業本部長も、3町の平均糖度が11・8度(前期同日実績比マイナス1・46度)=1日現在=と非常に悪く、自社の製糖歩留まりも過去最低を更新中であることを報告。JAあまみ天城事業本部統括理事もキビ価格が前期同日比、1㌧平均2316円減となっていることを憂慮。それぞれ来期への栽培面積増による増産、キビ産業の振興に協力を要請した。
町側が病害虫・土づくり・種苗対策、早期植え付け助成制度などを説明。目標突破への「がんばろう」三唱で気勢を上げた。
徳之島3町の春植え推進出発式はこの後、▽伊仙町(目標面積322㌶)が5日午前9時半から役場正面玄関前で▽徳之島町(同330㌶)は6日午前9時から役場駐車場でそれぞれ計画している。