イタリア野菜「ズッキーニ」試食

ズッキーニを使った料理を味わう参加者ら=和泊町=

和泊町4HCで栽培したズッキーニ

和泊町農業青年ク栽培
新品目の成果報告 多彩な料理振舞う

 【沖永良部】和泊町農業青年クラブ(4HC)で栽培を進めているイタリア野菜「ズッキーニ」の試食会が5日、和泊町のイタリアンレストラン「gusto(グスト)」であった。和泊、知名両町役場や県沖永良部事務所の職員ら約30人が参加し、ズッキーニを使った料理全12種類を味わった。

 同町4HCでは、イタリア野菜の生産・販売実証プロジェクトに取り組んでおり、今年で3年目となる。2016年3月にはイタリア野菜「ロマネスコ」の栽培成果報告会を実施した。

 試食の前に、クラブメンバーがプロジェクトの進捗状況を説明。前回報告会で試食したロマネスコについては「1箱で送れる量が少なく、料理に使用する量も少ないので、島外出荷の利益が小さい」と述べ、ズッキーニについては「昨年10月から栽培を始め、12月に収穫した品物が和泊農協を通じて島外に出荷された」と報告。このほか、宮崎県・長野県での先進地研修の様子を紹介した。

 この日は、ズッキーニと島内で買える食材を使って家庭で簡単に作れる料理をコンセプトに、レストランシェフの奥間和志さんが調理した。

 チキンソテーやミネストローネ、ナムル、ピザ、天ぷら、チャンプルなど多彩な料理が振る舞われ、参加者からは「焼いても揚げてもおいしい」「調理が簡単なので、どんな料理にも合う」との意見が出た。

 伊地知実利町長は「素晴らしい取り組み。新品目への挑戦は時間も勇気も必要となるが、関係機関と協力して産地の確立に努めてほしい」と話した。

 プロジェクトリーダーの花田拓郎さん(29)は「内地では需要が高い食材。栽培方法が簡単で、高齢者も楽に収穫作業ができる。ズッキーニの料理法を多くの人に知ってもらうことで、島内にも広めていきたい」と語った。島内では、Aコープや大城ゆうゆう市、根折無人販売所などで販売されている。

 ズッキーニは、カボチャの仲間。イタリア料理やフランス料理に使われ、南フランスの郷土料理「ラタトゥイユ」には欠かせない食材。南米原産で温暖な気候で育つとされる。