暖房器具の売行き好調

龍郷町内の量販店には暖房器具が一カ所に並べられ、利用客の目を引いた(5日正午ごろ)

5日、名瀬で今季最低気温記録
寒さ今後も続く見込み

 午前中から奄美群島各地で曇天が広がった5日、奄美市名瀬などで今季の最低気温を更新するなど、身体の芯から冷える一日となった。気温の低い日が続いている影響で、暖房器具の売れ行きも好調だ。奄美市名瀬の家電量販店では売り切れとなる商品もあった。

 同店では石油や電気を使った暖房器具、エアコン、電気毛布やセラミックヒーターなど幅広い品を用意。店内には暖房器具の特設コーナーを設けるなどし、購入を促している。同店担当者によると「季節ものは気温によって売れ行きが変動するが、この週末は多く売れた。品薄が続くので購入は早めに」と語る。実際、店内の陳列棚には在庫切れとなった空白部分が並んでいた。

 売れ筋は速暖性の高い電気ヒーターで、高額ながらも多くの購入客がいるという。同担当者は「電気ヒーターも石油ヒーターもどちらも売れている。ただ、換気や燃料補給の手間があるため、高齢者には電気ヒーターをすすめている」と話した。

 龍郷町内の量販店でも暖房器具の売れ行きは好調だ。1月に用意した暖房器具特設コーナーも在庫減のために縮小したという。同店では家電のほかに湯たんぽや毛布なども扱っており、店内には手に取って物色する客の姿もあった。湯たんぽを購入した女性は、その魅力を「昔ながらでいい。寝る時に足を温められる」と笑顔で語った。

 5日の最低気温は名瀬7・8度、笠利6・9度、沖永良部8・5度と3地点で今季最低を記録。群島内全8カ所の観測地点で平年値を3~5度程度低くなり、最も寒い時期を下回る気温となった。

 名瀬測候所によると、冬型の気圧配置により北側から寒気が流れ込み気温が下がっており、今後も寒さはしばらく続くという。予報では、6日の奄美地方は曇り所により雨。最低気温は名瀬9度、沖永良部10度。12日までの週間予報でも名瀬の最低気温は10日の14度を除いて8~10度の平年より低い状態で推移する見込みとなっている。