群島タンカン品評会審査結果

品評会の審査で受賞したタンカンが展示された

17年度奄美群島タンカン品評会受賞者の表彰

泰村さん(瀬戸内町)、麓さん(大和村)金賞
酸切れも「まずまず」

2017年度奄美群島タンカン品評会(奄美群島農政推進協議会、JAあまみ主催)は7日、審査結果が発表された。最高賞の金賞をL階級が泰村義孝さん(瀬戸内町)、2L階級は麓富吉さん(大和村)が受賞。曇天続きで日照不足の影響が懸念されているが、内容審査で酸切れはまずまずとなった。

奄美大島、徳之島、喜界島の8市町村から68点の出品があり、前日の6日に外観・内容を審査。県農業開発総合センター大島支場の久米隆志支場長を委員長に、果樹担当の県職員計6人が審査にあたった。

二日目の展示、審査講評および表彰は奄美市名瀬朝戸にある市農業研究センターで。行政やJA関係者、生産農家も出席した。結果発表後、審査委員長を務めた久米支場長が審査講評。「干ばつや台風、裏作で今期のタンカンは収量が少ない見通しで、長雨など天候不良による品質への影響も懸念されている。それでも品評会への出品は68点あり、記録的な豊作だった前年(76点)と大きな差はなく、産地の意欲が表れている」と述べ、審査結果について「出品されたものは甲乙つけがたく、どれも素晴らしかった。日照不足により心配された酸切れもまずまずだった。外観では果皮障害が若干見られ、基本技術を徹底してほしい。高品質の果実生産で、『奄美たんかん』のブランド化を産地一丸となり進めてほしい」と指摘した。

光センサーによる内容審査結果をみると、▽糖度=L階級平均12・2度(前回16年度11・8度)、最高13・2度(同12・6度)。2L階級平均11・6度(同11・6度)、最高12・6度(同12・6度)▽酸度=L階級平均1・10%(同1・02%)。2L階級平均1・00%(同0・98%)―となった。クエン酸が下がると糖度が上昇することから、今後も高品質の「奄美たんかん」が期待できそう。

表彰では金・銀・銅の各賞を1点ずつのほか、特に優秀と認める就農10年以内の農業者に奨励賞(大島支庁長賞)を1点、受賞者以外で外観が当日の平均より上位のもので、糖・酸のバランスがよく、ばらつきが少ないものに審査員特別賞が1点授与された。

金賞以外の審査結果(受賞者)は次の通り(敬称略)。
 【L階級】銀賞=岡山俊彦(奄美市)▽銅賞=平井寿樹(同)
 【2L階級】銀賞=岡山俊彦(奄美市)▽銅賞=西田昭仁(同)
 【審査員特別賞】是枝純一(徳之島町)
 【奨励賞】金城良洋(奄美市)