パリ・NY渡航報告会

パリ・NY渡航報告会

パリ・NY渡航の報告を行うメンバーたち

長期戦略での取り組み必要
若手紬事業者 JAPANブランド育成支援事業

奄美大島商工会議所は7日、「JAPANブランド育成支援事業 パリ・NY渡航報告会」を奄美市名瀬のAiAiひろばで行った。渡航は島内の紬事業者らが、本場奄美大島紬の海外での販路拡大を目指し、フランス・パリ、アメリカ・ニューヨークを訪れたもの。メンバーらは両地での商談内容やヒアリング調査を交え、現地での反応や手応えをまとめ報告した。

同事業は、中小事業が連携し海外販路開拓を支援する「2017年度ふるさと名物応援事業補助金(同育成支援事業)」を活用し実施。㈱夢おりの郷・南晋吾代表、㈲はじめ商事・元允謙専務、㈱都成織物・黒田康則代表らメンバーが先月中旬からパリ、NYと訪問した。

パリでは5日間の展示会も開催。テキスタイルの専門家は、非常に美しい生地であることを評価しながらも「メディアなど協力を得て認知促進を行わなければ販売は難しい」と注文も。セレクトショップオーナーからは「物の価値を知ることでステータスは上がる。高級品なのでオートクチュールを超えるような発想で考えてほしい」などアドバイスもあった。

NYでは、美術館やセレクトショップなどを訪問。「プリントでは表現できない柄」と付加価値のある加工を評価。「大島紬の背景や歴史が分からないと説明が難しい」など指摘もあった。

最後メンバーらは、成果や課題を挙げながらも、周知活動や広報戦略の重要性を大きく痛感。「海外で普及させるには、展示会や商談などを繰り返して認知を拡大する綿密な計画が必要」と、長期戦略での取り組みの必要性を訴えた。