南部町議員大会

トンネル整備の早期実現などを提案・決議した大島本島南部町村議会議員大会

トンネル整備を要望
観光ルート充実に向け

 瀬戸内、宇検、大和の3町議会で構成する「第36回大島本島南部町村議会議員大会」(会長・岡田弘通瀬戸内町議会議長)が14日、大和村防災センターで行われた。大会には、県議をはじめ3町村の議員や首長、事務局職員らが出席。世界自然遺産登録に向けたルート充実などの観点からトンネル整備の早期実現や改良促進を議題として提案。3町村は3議題を決議し、関係機関への陳情などを確認した。

 岡田会長は冒頭、「今奄美には追い風の年で、発展に向けてのスタートとなる年。3町村認識を共有し行政と一体となって活動を行っていく」とあいさつ。続いて、伊集院幼大和村長が歓迎の言葉を述べ、大島郡区選出の禧久伸一郎県議から県政の報告などが行われた。

 3町の提出議題は、▽主要地方道名瀬瀬戸内線の名柄~久慈間トンネルの早期実現(宇検村)▽国道58号(奄美市住用町役勝~網野子トンネル起点間、勝浦~阿木名間)の改良促進(瀬戸内町)▽主要地方道名瀬瀬戸内線の大金久~戸円間トンネルの早期実現(大和村)。

 提案理由として宇検村は、観光振興・利便性向上の波及効果を説明し、「観光ネットワークルートの充実により、地域の活性化が大いに期待できる」と新トンネルの早期実現に向けて主張した。

 瀬戸内町は、防災・産業・観光面の観点から「国道58号は本島物流の大動脈で、あらゆる分野に直結する重要施策」と改良促進の必要性を強調。大和村は、災害時の村分断や救急患者搬送の時間短縮を挙げ「災害に強い道路づくりは必要不可欠」と訴えた。

 この後議会は、提出3議題を決議。南部3町村の緊密な連携のもと、自立的発展を誓う宣言文を採択し、会は閉幕。大会終了後は、昼食や議員研修会、NPO法人TAMASU・中村修代表による講演会なども行われた。