三反園知事現地視察

朝仁海岸で漂着油を手に取り、状況を確認する三反園知事

「19日以降に回収作業のめど」
環境省と連携での調査言及

 奄美群島の広い範囲の海岸で油の漂着が確認されている問題で15日午後、三反園訓知事が奄美市名瀬の朝仁海岸を視察した。現地で県職員の説明を受け、実際に漂着油の除去作業も行った。「これまで回収作業に参加した住民などに感謝したい。19日を過ぎると作業の見通しなどある程度はめどが立ってくるだろう。奄美の美しい海岸を守るために全力で取り組んでいきたい」などと話した。

 三反園知事は現地視察に先立ち、14日午前中には県庁で環境省の渡嘉敷奈緒美副大臣と面談を実施。漂着油の対策や方針などについて、意見交換していた。

 県は7日に回収マニュアルを作成し、8日には同海岸で大島支庁職員などが回収作業を実施。14日には渡嘉敷環境副大臣が視察した奄美市笠利町用海岸で市職員など約80人が、漂着油除去作業を行い約3時間の作業で2㌧が回収された。

 三反園知事は同日午後、同市名瀬の朝仁海岸を視察。現地視察には、奄美市区選出の永井章義県議も参加。三反園知事は現場で漂着状況や回収物の一時保管状況などについて、担当職員の説明を受けて、実際に作業中の支庁職員に交じって漂着油の除去作業を行い確認した。

 漂着油除去作業を実施して知事は、「住民や県職員、市職員の回収作業が、朝仁海岸では順調に来ている」と評価。「県、市町村、住民と連携しながら、美しいすばらしい海岸を守るために懸命に最終的な回収作業を行う。回収作業を順調に進めなければならない。まずは回収作業に万全を期したい」との見解を示した。

 世界自然遺産登録や生態系、漁業に関する影響について、「環境省と連携しながら調査を行う必要がある。世界自然遺産登録に関しては、海岸部で影響はない。漁業・観光へ影響がないように調査して随時発表する」と述べた。