金作原適正利用の実証実験開始

金作原の実証実験を周知する立て看板(県道79号線、奄美市名瀬知名瀬)

16日から乗入自粛要請などルール
アンケートで効果検証

 自然環境への負荷を低減させるなどの目的で県は16日から、奄美市名瀬知名瀬の金作原で利用適正化の実証実験を開始する。現地では期間中、周辺への一般車両の乗入自粛を要請するほか、認定ガイド同行、認定ガイド車両と貸切バスの同時間帯(駐車時間)での利用台数や1回あたりの時間を制限するなどのルールを設定し、利用者やガイド事業者からのアンケート調査を踏まえてその効果などを検証する。

 国、県、奄美市、自然保護団体、観光業者などで構成される「奄美大島利用適正化連絡会議」は、昨年12月から金作原での実証実験に関する協議を実施。先月31日の第2回会議で、今月16日から22日までの7日間を実施期間とし、実験の法的強制力はなく利用者に協力を依頼する形で行うことが決定されていた。

 主なルールとして、▽通行規制(一般車両の乗り入れ自粛を要請)し、認定ガイド車両と貸切バスは、あまみ大島観光物産連盟に事前予約する▽ガイド同行について、利用時に認定ガイド利用を要請。車両1台につき、認定ガイド1人の同行が必要となる▽車両台数・人数の調整として、同時間帯の利用台数は認定ガイド車両8台以下、貸切バス2台以下とし1回あたりの駐車時間は120分以下。認定ガイド1人あたりの案内人数は15人以下として、貸切バスにも認定ガイドの同行を推奨―など。実験の効果や本格実施に向けた課題などを調べるために、期間中は林道知名瀬線の知名瀬集落側入口(2~3人)と金作原ゲート前(2人)に人員を配置して、車両入込台数(事前登録の有無別の車両数、利用自粛車両数)、利用者、利用時間等のデータ収集など行う。