増産へ春植え目標100㌶

増産へ春植え目標100㌶

春植え面積目標の達成に向けて、頑張ろう三唱で気勢を上げる参加者ら

富国製糖で達成目指し推進出発式

奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所(勢幸一所長)で20日、サトウキビの2017/18年期の「春植え推進出発式」があった。出席した関係者らは、春植え目標100㌶の達成、株出し管理の推進などを申し合わせ、来期以降のさらなる増産への機運を高めた。今期の生産見込み量は、前年より約300㌧下回る2万7500㌧。

今期産の製糖状況(17日現在)は、1万2078㌧の原料を処理(進捗率43・9%)。平均甘しゃ糖度は前年比1・02度減の13・17度で、基準糖度以上の割合はほぼ6割。「製糖初日に13・09度、それからほぼ横ばい状態。今後少しは上がるだろうが、昨年10月末ごろの台風の影響もあり、今期については例年のような糖度上昇は期待できない」と分析している。

生産者の手取り平均価格については、前年より1485円安い2万1225円(㌧あたり)。同社の勢所長は
「株出し、補植も推進してもらいたい。生産量の安定が必要。関係者一同で、3万㌧を目指していただくようお願いしたい」と呼びかけた。

出発式にあたり、朝山毅奄美市長は「関係者らお互いが連携を密に、健康・安全面を整えみんなで頑張っていきましょう」などとあいさつ。このほか、竹田泰典龍郷町長(代読)、県大島支庁農政普及課の宝正己課長も続けてあいさつし、「春植え面積拡大、株出し管理の徹底」などを呼びかけた。

今期産サトウキビの糖度の低迷は群島全体的に見られているという。こうしたことから要請を受け、金子万寿夫衆院議員ら自民党関係の議員らは近く徳之島で調査し、意見交換を行う予定。