夜光貝アクセサリー製作講座

夜光貝アクセサリー製作講座

夜光貝アクセサリー作りを楽しむ受講者たち

地域の歴史も学ぶ
フワガネク遺跡お膝元の名瀬小湊集落で

 奄美市立奄美博物館開館30周年記念「夜光貝アクセサリー製作講座」(同主催)が17日、奄美市名瀬の小湊へき地保健福祉館で行われた。同地は、夜光貝が多数出土した小湊フワガネク遺跡のお膝元ということもあり同館の高梨修学芸員による遺跡講座も開講。受講者29人は、夜光貝と共に歩んできた地元地域の歴史を学び、アクセサリー作りを楽しんだ。

 講座では、「小湊むんがたり」「小湊集落が誇る二つの国指定文化財」を演題に講話。遺跡から骨が発掘された奄美の固有魚「ホシレンコ」を巡る謎を考察し、当時の夜光貝がどのように加工し、どのような役割を果たしたのかなど詳しく解説した。

 続く夜光貝アクセサリー製作では徳之島から来島の池村茂講師にバトンを渡し、講座がスタート。事前にカットされた、ハートやボール型の夜光貝の中から好みの形を選択し細工。受講者らは、10段階の粗さの異なる水やすり(耐水ペーパー)を使い懸命に夜光貝を磨き上げた。

 前半は、粗目のやすりで形を整え、後半は細目のやすりで光沢を演出。受講者らはひたすらやすり作業を続けながらも「光ってきた。光ってきた」「こっちの方が形はきれい」など会話を弾ませ、創作を楽しんだ。

 池村講師は「この地で開催できたことに意味があり、夜光貝を手にとることでそれぞれの発見がある。歴史の中で先人が磨いて来たものを、今の私たちが輝かせているのは大変面白いこと」と笑顔を見せた。