2番目の潜居地跡を見学する参加者
上陸祭に参加した西郷と愛加那の子孫の竹内さん(右)と島津さん(右から2人目)
龍郷町の公民館講座「志塾・西郷塾」(久保明雄塾長)は4日、同町久場集落などで第2回「西郷南洲翁上陸記念祭」を行った。西郷の上陸地の番屋でオープニングセレモニーを実施し、西郷と愛加那の子どもたちの子孫による講話など通して、郷土の偉人で明治維新立役者の西郷隆盛の遺徳や功績に思いを馳せた。
同イベントは大河ドラマ「西郷どん」の放送で注目を浴びる同町で、奄美の人にもっと西郷隆盛や愛加那、子どもの菊次郎、菊草などについて知ってもらいPRする目的で昨年に続き町の協力を得て二度目の開催。汗ばむ陽気の中、町内外から多数が参加した。
番屋の上陸地跡の海岸部で、西郷の上陸シーンを再現。波打ち際に美玉新行ら西郷と奄美大島で関わる人物に扮した3人が、板付け船で到着した西郷を出迎えた。
番屋を後にした一行は、のぼり旗を掲げて龍郷集落へ歩きながら西郷ゆかりの史跡を見学した。県道沿いの2番目の潜居地や笹森儀助の石碑、愛加那の墓などを回り、西郷塾のメンバーたちが解説を行った。
龍郷小体育館で、児童たちの歌の発表の後に子孫2人が特別講話。菊次郎のひ孫にあたる島津典子さん(千葉県)と菊草のひ孫の竹内恵子さん(神奈川県)が登壇し、「菊次郎は妹思い。いつも一緒だった。西郷家と大山家は親戚同士で、家族のように付き合って過ごしていた」「菊草に光を当ててもらい感謝する。次回はいとこ達と参加したい」などと話した。
久保さんは2度目の上陸祭が盛況になったのを喜び、「奄美で西郷の人間性が備わったというのを知ってもらえれば、町や奄美のためにもなるだろう。上陸祭は来年以降も継続していく」などと語った。