大和村国直・宮古崎ウォーク

過去最高の人出があった「宮古崎つつじウォーク」

ツツジ植樹と自然散策
「西郷どん」効果か、過去最高の人出

 大和村国直の国立公園に指定される宮古崎で11日、「第6回宮古崎つつじウォーク」(NPO法人TAMASU、同集落青壮年団共催)があった。参加者は、岬に広がるリュウキュウチクの笹原で激減したタイワンヤマツツジ(ツツジ科)の苗の植樹と自然散策を楽しみ、自然再生と景観保全を願った。

 朝から好天に恵まれ、奄美大島島内外から家族や友人連れなどが参加。国直公民館を発着点に往復5㌔のウォーキングに汗を流し、健康づくりに親しんだ。

 今年1月に放送が始まったNHK大河ドラマ「西郷=せご=どん」のオープニングロケ地として知られるようになり、参加者からは「一度訪れてみたかった景勝地。テレビで観て参加を決めた」「島の中で開放感のある景色が紹介されて驚いた」などと早くも放送効果が現れ、参加者数は過去最高となる482人(前回420人)の人出があった。

 遊歩道周辺の清掃など準備を進めた国直青壮年団は、この日、植樹用苗150本を用意。到着した参加者は、団員から高さ30~40㌢に育った苗を1本ずつ受け取り、スコップで穴を掘って植樹した。

 植樹したタイワンヤマツツジは絶滅危惧種(IB類)に指定。宮古崎は国内有数の群生地で知られたが、盗採が相次いだため自生数が激減。それを受け、壊された自然を再生しようと地元の青壮年団が中心となって、9年前から自然保全の植樹イベントを行っている。

 同NPOの中村修代表は多くの参加を喜びながら「一喜一憂せず、住民一体となって環境保全の趣旨を守り続けたい」と話した。

 家族と参加した小宿中学校1年の今村祥大君は「奄美の自然がいつまでも残ってほしいと思う、生長した苗を見てみたい」と笑顔。

 同集落に戻った参加者は、用意された昼食のカレーを食べ、芸能ステージを楽しんだ。