養護学校卒業式

多くの人に見守られる中、一人ひとりが卒業証書を受け取り、気持ちを新たにした

36人が新たな一歩
「自分らしく元気に」

 龍郷町の県立大島養護学校(中村周一郎校長、全校児童生徒108人)は16日、小学部・中学部の第40回、高等部の第26回卒業式を行った。今年度は小学部から高等部まで36人が卒業。在校生や保護者らに見守られる中、卒業証書を受け取り、小・中学部児童生徒は次の学部へ、高等部生徒は社会人として新たな一歩を踏み出した。

 今年度の卒業生の内訳は小学部3人、中学部11人、高等部22人。高等部卒業生は3人が島内外への進学、4人が事業所や企業への就職(希望者を含む)。15人は奄美群島内を中心とした施設を利用する予定となっている。

 式では一人ひとりに卒業証書を授与。中村校長は学び舎を去る高等部卒業生に「どんな時も大島養護学校で学んだことを誇りに思い、自分なりの自立、社会参加を目指してほしい」と激励した。

 在校生代表生徒は涙ぐみながら、学校行事を振り返った。それぞれの学部卒業生の思い出を語り、「高等部の皆さんは、新しい生活への不安もあると思う。そんな時には私たちのことを思い出してほしい。皆さんから学んだことをもとに、これからも大島養護学校を作っていきたい」と送辞。これに対し、卒業生代表の勝将大君(18)は「この学校で過ごした全ての出来事が今では素敵な思い出。思い出や学んだことを忘れず、自分らしく元気に歩んでいく」と答辞を述べた。

 別れの歌や校歌を斉唱した後、卒業生は在校生や保護者らに見守られながら、笑顔や涙など、それぞれの心境をあらわにしながら会場を後にした。