「コサンデー」旬迎える

「コサンデー」旬迎える

旬を迎えて店頭に並んでいるホテイチクのタケノコ

今月下旬にピークか
穂先、根元で料理に違い

 ホテイチクのタケノコが収穫期を迎え、商店などに出回る季節になった。奄美ではホテイチクのタケノコを「コサンデー」や「ダーナ」と呼び、この時期の食べ物としてタケノコ料理が家庭の食卓を飾る。

 奄美の食材や漬物を販売する奄美市名瀬の中原商店では、今年も4月上旬からホテイチクのタケノコを入荷。12日は約60㌢のものを3~4本のセットにし、350円で販売していた。

 『心を伝える 奄美の伝統料理』(泉和子さん著)では「コサンデーは4~5月に採れ、初夏が旬。コサンデーの採り立てはアクも少なく身が軟らかいので、穂先はさっとゆでるか生で、わさびじょうゆや酢味噌で食べるとおいしい」と紹介。「根元の方は味噌汁のほか、炒め物、煮物、タケノコご飯などにして、生命力いっぱいの春のアクのあるものを食べ、冬に鈍くなった身体を目覚めさせましょう」。

 名瀬中央青果㈱の担当者は、「今年は3月下旬から出回っている。4月9日に入荷量が増えたが、11日はあまり入らなかった。今は出始めで流通量も少ない。雨が降ったことで成長し、今月下旬にかけて流通量が増えて値段も落ち着いてくるだろう」と話した。同社担当者によると、奄美でタケノコを扱う商店のほとんどがモウソウチクでなくホテイチクのタケノコを取り扱っているという。