手話サークルてて

手話サークルてて

「手話サークルてて」創立30周年を祝い記念大会開催。聴導犬による実演も披露

創立30周年祝う 祝賀会、記念講演を開催

 「手話サークルてて」(中浜博会長、会員23人)の創立30周年記念大会が22日、奄美市名瀬の奄美サンプラザホテルであった。記念式典、記念講演、祝賀会が開かれ、30年の歩みを振り返り、今後の活動活性化を祈念した。

 奄美地区聴覚障害者協会共催。第1部の式典で中浜会長は「平成元年4月から手話サークルてての活動が始まり、今年で30年を迎えることができたのは、当時から活動してきた緒先輩方のおかげ。世界自然遺産登録を見据え、奄美市にも手話を必要とする人が来島すると考えられる。障がいのある人のコミュニケーション支援を一層促進していくうえでも、手話サークルの存在は非常に意義深い。聴覚障害者協会の協力をいただきながら、会員一丸となり、共に活動していきたい」と述べた。  

 朝山毅奄美市長(代読)、小倉政浩市社会福祉協議会会長が来賓祝辞を述べた。

 一般客にも聴講を呼び掛けた講演会には約70人が出席。特定非営利活動法人MAMIEマミー(大阪市)の安藤美紀理事長が「聴導犬とともに生きる」をテーマに講演。安藤理事長は鹿児島出身。生まれつき聴覚障がいがあり、幼いころから言葉がうまく話せなかったという。講演では、マンガ映写で幼少から大学時代、社会人時代の経験を手話を交えて説明し、「オーストラリアで聴導犬のことを知った。日本で聴導犬レオンと出会い、私を育ててくれた。レオンと過ごした8年間で108回の講演を実施できたのはレオンのおかげ。生まれたときからずっと犬に支えられてきた」と話した。

 手話シンガーの安藤一成さんが作詞・作曲した「ほじょけんってしってる」「きこえなくても」の2曲を披露、観客と一緒に手話をしながら歌った。この後、聴導犬アーミによるデモンストレーションもあり、アラーム、鍵を落としたときなどの聴導犬の反応を実演して説明した。

 続いて、第2部の祝賀会が開かれ、約60人が参加。奄美地区聴覚障害者協会の中浜政則会長らがあいさつした後、余興では、活動をまとめたスライドショー、手話コーラスを披露した。

 手話サークルてての活動内容は①聴覚障がい者との交流②手話学習③情報交換④手話講座への講師、通訳の派遣(手話奉仕員養成講座、手話通訳者養成講座など)。