職員派遣研修調印式を終え、がっちり握手を交わす(右から)NTTドコモの有田浩之氏、研修生の竹山勝寿氏、奄美市の東美佐夫副市長
奄美市は今年度、NTTドコモからの研修生を受け入れることになり、26日、「NTTドコモとの職員派遣研修に関する調印式」を市長応接室で行った。派遣研修生は、NTTドコモの竹山勝寿氏(38)で、市総務部プロジェクト推進課の世界自然遺産推進室に配属され、世界自然遺産登録に関する研修を行う。市側は「世界自然遺産推進を契機に、市における地域課題をICT(情報通信技術)の活用を通して解決できるよう研修生を受け入れることになった。NTTと市のさらなる力強い関係が生まれることを期待したい」としている。
調印式には、奄美市の東美佐夫副市長、満永亮一総務部プロジェクト推進監兼課長、NTTドコモ側から有田浩之氏、赤井勝弘氏、伊藤邦彦氏、竹山氏の4人が出席した。
出張中の朝山毅市長に代わってあいさつした東副市長は「世界自然遺産登録後、いろんな課題が見えてくると思う。NTTドコモの通信網の力をいただけるということは大変ありがたい。課題が山積している中で、(研修生の)竹山さんの力を十分発揮してほしい。市役所で蓄積したものを市職員にも教えてほしい」と期待した。
NTTドコモの有田氏(法人ビジネス戦略部サービス企画担当部長)は「派遣のきっかけは『沖縄振興』からスタートした。今回で2人目。地域創生、地方創生を掲げて、(何か)社会貢献できないか検討してきた。世界自然遺産の歴史的なタイミングに巡り合えることができるかもしれないと考えた。奄美市ならびに奄美群島の皆さまとの連携を深め、何か貢献できないかと考えた中で、『人材派遣』という〝形〟を決めることになった」と述べた。
また、竹山氏に関して「ICTの仕事だけでなく、市職員としての仕事をきちんと何でもやるように心掛けてほしい。会社全体でバックアップしていきたい」と激励した。
このあと、「奄美市と㈱NTTドコモとの間の職員派遣研修に関する協定書」調印式があり、押印した後、両方の代表3氏ががっちりと握手を交わした。協定書では①実務研修生の派遣②研修内容③研修期間―など5項目の内容を締結。
竹山氏は与論町出身。NTTドコモ法人ビジネス戦略部沖縄振興推進室担当課長を務めていた。竹山氏は「まずは市職員として、奄美市や環境のことで何かできないか考えたい。NTTでは技術業務に就いていた。経験を生かして奄美、会社のためになるよう努める」と抱負を話した。