GW突入へ 後半ほど予約集中

大型連休では、奄美群島の入込増が予想される(写真は黒潮の森マングローブパーク)

一人旅、家族連れ観光多様
レンタカー、宿泊など業界事情

 28日から大型連休(GW)に突入。5月初めの2日間を休むと9連休も可能となっている今年は日並びの良さ、今夏を目指す世界自然遺産登録を目前に、期間中は奄美群島への入込が増える見通し。レンタカーの予約は好調で、特に5月3日以降に集中。また奄美大島島内のホテルほか主な宿泊施設でも、家族連れなど宿泊は後半ほど満室傾向にあるとしている。

 格安航空会社(LCC)バニラ・エアの就航は観光客のニーズを多様化させた。奄美の認知度も上がり、近年は小家族や単身旅行者が増え、島内移動の足としてレンタカーの利用が急増している状況。

 同市笠利町の奄美空港周辺のレンタカー事業所によると、予約は1~2泊レンタルが中心。東京など関東方面多く、LCCの関西路線が就航してから、関西圏の予約も着実に増えているという。

 観光スポット巡りとして、定番のあやまる観光公園、黒潮の森マングローブパークのほか、龍郷町のハートロックの問い合わせも増えた。数カ月前から予約があり、事業所関係者の一人は「4月に入り、車の手配の関係でお断りしたケースもあった」と話した。

 ホテルの宿泊状況でみると宿泊ピークは5月3~5日。一部でキャンセル待ちが出ている施設も。

 GW中の出足についてホテル業界はリゾート、ビジネスで二極化。来島者の割合は「関東5割、関西2割」との見方が多い。リピーター率も年々増加し、3割以上というホテル側の声もあった。

 リゾートホテルの従業員は「一人旅、小グループの利用が増えており、海だけでなく集落散策など、どのように楽しむかプラン立てしている印象」と話し、観光の多様化を示唆している。

 名瀬測候所によると奄美地方では、GW期間の前半は高気圧に覆われて概ね晴れるが、後半は低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多い見込み。最高気温は平年並みか平年より高いと予想している。