島内の人気観光スポット、マングローブ原生林。みどりの日の4日も、カヌーツアーなど人気を集めた
マングローブパーク利用者
「改めて自然遺産考える良い機会」
奄美市住用町のマングローブ原生林は、奄美群島国立公園の特別保護地区の指定を受けている。ゴールデンウィーク後半の4日、隣接する「黒潮の森マングローブパーク」には、島外からの観光客などが多数訪れ、カヌー体験や周辺散策などを楽しんでいる様子だった。同日発表された奄美・沖縄の世界自然遺産登録延期勧告についての質問に対し、豊かな自然の魅力を挙げた上で、登録延期を残念がる声などが聞かれた。
同パークは、奄美大島を訪れる人などが多く利用する、島内の人気観光スポットの一つ。同パーク関係者によると、1日5回のカヌーツアーは、午前から満席が続いたという。同パークの入園者らに、同日勧告された奄美・沖縄の世界自然遺産の「登録延期」について聞いた。
鹿児島市から夫と2人で、初めて奄美を訪れたという女性(20代)は「勧告のニュースで候補地だったことを知った。(延期は)残念だが、奄美の自然が素晴らしいと思った」。島外に住む友人らと4人で来ていた奄美市在住の女性(30代)は「登録されれば活気づくと期待していたから残念。でも登録のチャンスはあると思うので、固有種の多さなど自然の魅力をアピールしてほしい」と話した。
約1週間に渡り喜界島、奄美大島を巡っていた静岡県の男性(40代)からは「(奄美が)候補地であることを知らなかった。延期は残念かもしれないが、島に住む人たちが改めて自然遺産について考える良い機会になるのではないか」などの意見も聞かれた。