黒砂糖まつりで「サタクンマ」実演

子どもたちが牛の手綱を引いた「サタグンマ」の実演は多くの見物客の注目を集めた(5日、畔プリンスビーチ)

多彩プログラム、海開きも盛況
徳之島町

 【徳之島】徳之島町制60周年記念事業「黒糖まつり」(徳之島町・同町商工会・(一社)同観光連盟主催)が5日、徳之島町畔=あぜ=プリンスビーチであった。同日は「こどもの日」ということもあり、会場には家族連れの観光客や行楽客が訪れた。海開きセレモニーや、昔のサトウキビ圧搾機「サタクンマ」と「サタヤドリ」(砂糖たき小屋)を再現した黒糖づくりの実演、試食会など多彩なプログラムで来場客を楽しませた。

 同祭はゴールデンウィーク期間の同町の恒例行事。午前中には同ビーチの海開きを実施。約100人が訪れ、海の安全を祈願する神事などがあったのち、海を楽しみにしていた子どもたちは、海水浴や宝探しゲームに没頭した。

 正午からはステージイベントも開催。吹奏楽や和太鼓、フラダンスなどの多彩なプログラムで観客を楽しませた。また、約50~60年前まで使われていた畜力でサトウキビを圧搾する「サタクンマ」の実演では、大きな牛が登場し、鞍を掛けて引き棒を引いた。周囲を多くの見物客が囲む中、希望した子どもたちがその手綱を握り、牛を歩かせた。「サタヤドリ」のテントでは町職員らが炊き上げた黒糖を振る舞い、行列ができるほどの人気ぶりを見せた。

 町内から親戚とともに同祭に参加し、サタンマ実演で手綱を握った當日々人君(5)は「闘牛用の牛より小さくてかわいかった。牛を使って砂糖を作っていたことは知らなくてびっくりした」と笑顔だった。