コンパクトシティのモデル都市として国交省選定を受けた名瀬市街地
国土交通省はこのほど、地方再生コンパクトシティのモデル都市に選定した全国32都市を公表した。九州4都市のうち県内からは奄美市が選ばれた。政府は2018年度から3年間、集中的な交付金配分などを通じ、ハード・ソフト両面でモデル都市のまちづくりを支援する方針。同市都市整備課は「にぎわいのある、市民のための市街地のあり方を推進していく」とした。
公表は今年3月30日付。77都市の応募があった。同省によると、内閣府と連携した都市のコンパクト化と地域が稼ぐ力の向上を掲げ、選定された都市に対しては、ハード面で社会資本整備総合交付金、ソフト面では内閣府の地方創生推進交付金などが支援メニューを積極的に推進するという。
国の選定にあたり、同市は「市民と観光客がともに集い、にぎわいあふれる名瀬中心市街地の形成」をテーマに、都市整備計画・名瀬中心市街地地区第3期(18年度スタート)の地域形成に向けた構想が認められた。
同課によると、16年度に内閣府認定を受けた「中心市街地活性化基本計画」に基づき、商業・業務・飲食・滞在機能が1㌔四方で集約するモデル都市像を示した。建設を進めている「市民交流センター」(仮称)を拠点に商店街道路整備、街区公園リニューアルを図る。
最終年度までの目標値は、▽交流施設利用者数約15万人(年間)→約26万人▽地区内年間入込数(宿泊客数)約14万人→約17万人▽地区内営業店舗数247店→280店▽イベント来場者数7・7万人(年間)→8万人―を設定。
同課は人口減少対策を見据えた構想に、「中心市街地への入込みを重視し、人口減少に対応した地域形成につなげたい」としている。